人生100年時代の終身知創!

初回なのでまず、私とこのニュースレターのご紹介です。ライフシフト社の立ちあげの経緯と弊社独自の立ち位置である、ライフシフトとイノベーションの絡みの背景をご紹介します。ぜひ会員登録お願いします!
徳岡 晃一郎 2025.10.04
誰でも

人生100年時代というコンセプトにハタと気づいたのは2016年にベストセラーとなったリンダ・グラットンの「ライフシフト」(東洋経済新報社)を偶然、読んだときでした。私は当時59歳で、それまで勤務していた激務のコンサルティング会社はそろそろ辞めてもいい年ごろかなと思い始めていたさなかでした。

60歳で辞めたとしても特段、次を考えていたわけではなく今から思えば、体力との相談や時間の使い方をもっと自由にしたいかな、という程度の考えしかありませんでした。尤も多摩大学大学院MBAでの教授職は兼業としてやっていたので、まったく何もなくなるというわけでもありませんでした。のんきに考えていたわけです。

一方で私の師匠は一橋大学大学院の野中郁次郎先生でしたが、80歳を超えても現役バリバリでほぼ毎日、大学に来られていました。その姿を目の当たりにしていると、のんきにしている場合ではないと自分を引き締める気持ちもありました。

そこで出会ったのが「ライフシフト」だったのです。その中でリンダ・グラットンは、これからは寿命が伸びていき、私の年齢であれば95歳までは長生きする。それまで35年もの長い人生をどうしますか?と問いかけられ、80歳までは現役を維持していかないと、健康面でも金銭面でも、また頭の面でも長寿にはなれませんよ、と言われてしまったわけです。社会とつながって、お金も多少入ってきて、やりがいの持てるコトの3つを持っているのが必要なわけです。すなわちこの3つを満たすには、やりたい仕事を見つけられるかが重要なわけです。

それは衝撃でした。定年を迎えつつある私の高校、大学の同級生たちと会う機会があって聞いてみると、皆、60歳定年万歳!あとは温泉とゴルフだ!と言っているわけですが、それでいいのだろうか?これから発生してくる世の中の普通のシニア予備軍がそうだとすると、まずいのではないか・・・

そこでコンサル時代からの同僚とともに立ち上げたのが株式会社ライフシフトなのです。60歳の誕生日が創業日です。これからますます増えてくるミドル・シニアが高齢化と人口減少に苦しむのが目に見えている日本を果敢に支え、新たな日本の形につながるイノベーションを起こしてほしい、そんな思いをビジョンとしたのです。

根底には、野中先生の知識創造企業あふれる日本の再興という思いを共有しています。かつての日本には、モノづくり企業を中心にとてもイノベーティブな企業が多く活躍し(日産もその一翼を担っていたと自負しています)、世界を牽引していました。しかし、今は見る影もありません。元気だったころの知識創造のスタイル(SECIモデルに代表される)や野性(3つの過剰に陥らないアニマルスピリッツ)とその根底にある世のため人のための思いと卓越性の追求。こういった日本の強みをいつのまにか忘れて、マネー資本主義に取り込まれ、成果主義に翻弄された日本。これを何とかしたいというのが先生の思いであり、私が先生とともにコンサルティングと多摩大学大学院MBAで取り組んできたテーマでした。MBBという形で結晶化しました。

ですので、株式会社ライフシフトでも、単なる定年後の職探しの支援ではなく、いつまでもイノベーションに挑戦し、価値を生み出し続ける生き方としてのキャリア作りの支援をビジョンにすることにしました。それが「終身知創」というコンセプトなのです。終身雇用ではなく、終身にわたって知を創造し、価値を生み出し続ける生き様を追求してほしいと思っています。そんなビジョンをミドル・シニアには掲げてほしいと思っています。

このニュースレターではそんな私の思いをライフシフト大学や企業向けキャリア研修でお届けしている内容を交えながら、お伝えしていけたらと思っていますのでご期待ください!

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